院長のブログ

眼精疲労と首こりの意外な関係~後頭下筋群とは!

女性の職業病の第一位は「肩こり」。4人に一人くらいは肩こりにお悩みなんです。

肩こりと一言で言っても、こっている箇所は人それぞれで、

・首がこっていて痛い・肩の上の方がこっている・肩甲骨の間が重い

などを訴える方が多いですね。

今回はその中でも、「首のこり」にフォーカスを当てて、首こりを引き起こしている筋肉の一つについて解説しようと思います。

 

首(頸部)には沢山の筋肉が集まって、頭を支えています。

人間の頭の重さは、体重の10分の1が目安です。例えば、60キロの男性であれば、

6キロが頭の重さということになります。

最近多いのが、スマホ首による首のこりや痛みです。

スマホを見るときには、自然と首を垂れてしまいます。すると、首にかかる負担は、

5倍~6倍にも増えてしまいます。すなわち、6キロの頭の重さが、

首には30キロを超える重さが掛かってしまう計算です。

こう考えると、首を下に向けた姿勢を長時間続けると、首がこる、

首が痛いなどの症状が発生することも納得できます。

後頭下筋群

 

頭を支えている首の筋肉のうち、首の深い所にある筋肉が後頭下筋群です。

下の解剖図のブルーで色を塗った筋肉が後頭下筋群で、左右それぞれ4つづつの筋肉で

構成されており、後頭骨、第一頸椎(C1)、第二頸椎(C2)にそれぞれ付着して首と頭の連結を支えたり動かしたりする重要な筋肉です。

 首こりを起こしたり、痛みを発生している場合、これらの筋肉が硬くなっていることが多いです。

・小後頭直筋(首を後ろに傾ける)

・大後頭直筋(首を後ろに傾ける)

・上頭斜筋(頭を同側に回旋させる)

・下頭斜筋(頭を同側に回旋させる。頭を横に傾ける)

うつむいてスマホなどを長時間見る姿勢を取っていると、「小後頭直筋」と「大後頭直筋」を

使って頭を支えなければならないため、これらの筋肉が疲労します。

また、後ろを振り向く場合は、C1とC2が他に頸椎に比べて沢山回転するため、回転させるための

「上頭斜筋」、「下頭斜筋」が疲労しやすくなります。

このように、長時間のうつむき姿勢などの無理な姿勢が続くと、後頭下筋群が疲労し、

首こりや痛みの症状が発生します。

首を支えている筋肉は他にも沢山あるので、上記ばかりではないのですが、

「首が凝ったら、後頭下筋群」が疲れているかもしれない、ということを

覚えて頂くと良いかもしれません。

そして、眼精疲労で肩がこる場合も、後頭下筋群が関連しています。

これについては、次回にお伝えしようと思います。