■鵞足炎とは
「膝の内側が痛い」症状がある場合は、鵞足炎の可能性があります。
鵞足炎とは、膝の内側にある鵞足と呼ばれる場所が炎症を起こして痛みを発生する症状です。
膝の痛みの原因には次のような疾患がありますので、鵞足炎との鑑別が大切です。
・変形性膝関節症
・半月板損傷
・膝の靭帯損傷
・など
鵞足は、膝の内側のやや下方(すねの上方)に位置する場所で、3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の末端の腱が合わさって骨に付着する部分です。形状がガチョウ(鵞鳥)の足に似ていることからその名称が付けられました。
■鵞足炎の症状と原因
鵞足炎の主な症状は、
・鵞足付近を押すと痛い
・運動をした後に、鵞足がズキズキして痛かったり、腫れたり、熱を持つ
などです。
鵞足には3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の末端が集まっています。これらの筋肉は膝の曲げ伸ばし(屈曲、伸展)や、あぐらを組む動作(外旋)を行うときに伸縮します。これらを頻繁に行う動作、各種スポーツ、ジョギング、などで鵞足炎は多くみられます。
■鵞足炎になったら
鵞足炎は、筋肉の炎症です。痛みや腫れ、熱をもつなどの炎症が起こった早い段階での症状がある場合は、湿布などで冷やしましょう。
数日して、熱感や腫れ、痛みがある程度引いてきたら、下肢、膝を伸ばす軽いストレッチなどを行うとよいでしょう。
■鵞足炎に対する当院でのアプローチ
鵞足部分に強い痛みや腫れ、熱感がある場合は、炎症の急性期なので患部を避けて指圧を行います。下肢を主体とした指圧により、鵞足を構成する筋肉や膝周辺の柔軟性を上げて、症状が悪化しないように治療を行います。
痛みがある程度引いて症状が安定してきたら、炎症を再発させないように細心の注意を払って患部も含めて指圧を行っていきます。
体全体の老廃物や血液循環の改善も必要のため、全身の指圧も行います。