側弯症

■側弯症の症状

側弯症は、背骨(脊椎)が左右に湾曲する病気で、背骨の捻じれを伴う場合もあります。
背骨の湾曲により、
・左右の肩の高さが違う
・立って前かがみになった姿を見ると、背中の高さが左右で違う
・片側の肩甲骨が盛り上がっている。
・腰(骨盤)の高さが左右で違う
など、見た目で左右に違いが出てきます。
側弯症
症状が進行すると、腰や背中の痛みや、背骨の湾曲の為に内臓の位置が本来の位置からずれることにより、呼吸器障害、循環障害などが発生してくることがあります。

■側弯症の種類と原因

<機能的側弯>
脊柱のねじれ、椎骨の変形を伴わず、脊柱が湾曲した状態であることを「機能的側弯」と言います。機能性側弯は、曲がった姿勢を自分で正すことで側弯が解消されます。
① 疼痛性側弯:
腰椎ヘルニアなどで、痛みを避けようとして曲がった姿勢を取ったときの側弯
② 代償性側弯:
左右の足の長さに違いや骨盤の高さの違いなどで、代償的に腰椎が側弯している状態で、足の長さを揃えれば側弯は解消されます。

 

<構築性側弯>
一般に「側弯症」と言うと、構築性側弯のことを指す場合が多いです。
側弯症(構築性側弯)の原因はいくつかありますが、原因がハッキリしないものもあります。

1. 特発性側弯症
原因不明(特発性)で発症する側弯症で、全側弯症の7~8割を占めます。

① 乳幼児側弯症、学童期側弯症
3歳未満の幼児期、3~10歳くらいままでの間に発症します。

② 思春期側弯症
11歳以上の思春期に発生し最も多く、約85%が女性に発症します。
前から見て右側に湾曲する例が多く、成長が止まると進行も停止します。

2. 先天性側弯症

生まれつき、背骨の椎骨の形態異常などに伴って発生する側弯です。

3.症候性側弯症

様々な疾患や症状に伴って発生する側弯です。代表的なものに、脳性麻痺、脊髄性筋萎縮症、半椎、肋骨の形態異常などで発生します。

■側弯症の診断

診断は、病院の医師によって行いますが、ご自宅のチェック方法としては、前かがみに姿勢になって後ろから背骨を見てください。背中や肩付近の高さが左右で異なるようであれば、側弯症の疑いがあるので、病院で検査をしましょう。

成長期の子どもの場合、側弯症の進行が速い傾向にありますので、早期に病院で診ていただくと良いと思います。
病院では、レントゲン検査で側弯の度合いが分かります。必要に応じてMRI検査も行われます。
レントゲン検査から側弯の度合いを湾曲の角度(Cobb角:コブ角)で表し、定期的な検査でCobb角の変化を観ます。

■側弯症に対する当院でのアプローチ

徒手による脊柱の歪み改善を行います。病院での定期的な検査も並行して行っていくと良いと思います。
背骨の歪みを確認し、必要な箇所を押圧で緩め、身体の土台となる骨盤から腰椎、胸椎、頸椎を正しい状態に戻していきます。

背骨の湾曲を戻していきながら、呼吸器系、内臓系の指圧も同時に行って調整していきます。