2021.08.03症例 五十肩(肩関節周囲炎)の指圧治療(40代女性) もともと重度の肩こり症、ストレートネック。最初の症状は右首の前の筋肉がつっぱる違和感。その状態が1カ月程度続いた。その後、右肩を上げると痛みを感じるようになり、痛みで肩が上げられなくなってきた。1カ月程度してから夜中にシクシク痛むようになり(夜間痛)、夜間痛は断続的に1カ月ほど続いた。整形外科で五十肩(肩関節周囲炎)と診断。ヒアルロン酸注射による治療を提案されたが、注射は打ちたくないということで来院。来 院 者: 女性40代期 間: 2019年9月~2020年3月来院頻度: 1週間または2週間に1回初回問診・視診上での挙上(伸展)と結帯動作にROM制限あり。また腕の外転時にも痛みがあった。ヤーガソンテスト、ペインフルアークサインテストが陽性であったため、上腕二頭筋長頭炎および肩峰下滑液包炎を併発していると判断。【整形外科的テスト】・ヤーガソンテスト: 陽性・ペインアークサインテスト: 陽性原因肩関節周辺の組織の退行変性による。治療重度の肩こりを併発しているため、肩こり治療と同時に肩周辺の筋肉や組織を押圧によって緩める。急性期には患部を直接触らずに、患部以外の筋が拘縮しないように、また周囲の軟部組織を入念に指圧を行った。拘縮期、解凍期には、筋肉はローテーターカフ(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)をメインに、頸部筋、脊柱起立筋、などを、患部に炎症を起こさないように慎重に行った。指圧治療のほかに、セルフリハビリテーションを毎日行っていただいた。 まとめ患者は、重度の肩こりを併発しているために肩こり治療を行いながらの五十肩の治療であったため、筋肉や組織の寛解には多少の苦労と本人の努力が必要だった。その甲斐があって、拘縮期からほぼ6カ月で、肩関節の伸展・外転・結帯動作が、発症前の状態まで完治した。 参考論文・文献 ・五十肩の症状と当院の治療方針(アキバ手あて指圧院 院長 瀧本)・肩関節周囲炎の指圧治療:金子和人、日本指圧学会、第一号 平成二十四年 (2012年)・指圧療法にて肩関節可動域が改善した 石灰沈着性腱板炎の1症例:金子和人、日本指圧学会、第二号 平成二十五年 (2013年)・五十肩に対する指圧治療:宮下雅俊、日本指圧学会、第三号 平成二十六年 (2014年) Tweet Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 症例, 肩 肩こり:背部~肩のコリのメンテナンス(40代・男性) 腰痛、手の痛み:施術中に身体がほぐれ、指圧って凄い!と感じました(女性50代)